◆スクリーン・サイズとは・・・

スクリーンサイズとは、画面そのものの大きさではなくて、縦横の比率(アスペクト比)のことを指します。現在では、大きく分けて3分類4つのサイズになっています。


初のシネマスコープ作品『聖衣』のトリミング・パターン。一番内側の赤枠線で囲んだサイズが(1)スタンダードサイズ、黄枠が(2)ヨーロッパ・ビスタ、緑枠が(3)アメリカン・ビスタと各々同じ比率であり、一番外側の青枠がオリジナルの(4)スコープ・サイズである


スタンダード・サイズ(1×1.37)

 映画用フィルムは写真フィルムをベースにして、ほぼ同じ1×1.37のサイズで作成されました。トーキーの時代に入ってサウンド・トラック(音声収録)部分が必要になり、一時約1×1.2というほぼ正方形に近い形に変更されました。しかし、これが非常に見づらい比率であったため、その後アメリカの芸術科学アカデミーが画面の面積を少し小さくすることで元の1×1.37に戻しました。以降これを標準(スタンダード)サイズとしたのです。テレビはこのサイズにならって作られたので、比率もほぼ同じ3:4なのです。つまり、35mmカメラで、普通に撮影・上映されたものと思ってよいでしょう。現在、商業用劇場公開映画ではほとんど使われていません。

 [作品]『風と共に去りぬ』『駅馬車』『荒野の決斗』『波止場』など

『聖衣』トリミング版TVサイズ 『風と共に去りぬ』 『雨に唄えば』

市販のビデオソフトのジャケット裏などを見ると、本来スコープサイズの作品をTVサイズにトリミングしたものを「スタンダード・サイズ版」と称しているのを見かけるが、これは厳密には間違いであろう。ワイドサイズのものをテレビ用に左右をトリミングしたのだから、「TVサイズ版」とすべきである。


一般にワイドスクリーンとはスタンダード・サイズよりも横長のものの総称です。次の2分類3つのサイズがあります。

ビスタサイズ(1×1.5〜1×2/1×1.66〜1×1.85が多い)

ヨーロッパ・ビスタ(1×1.66)

 ヨーロッパ映画、とくにフランス映画に多く見られる比率

『聖衣』をヨーロッパ・ビスタにトリミング 『上流社会』(純正ビスタビジョン)


アメリカン・ビスタ(1×1.85)

 スコープサイズ以外のアメリカ映画のほとんど
 日本やイギリス、イタリアの映画にも多く見られるのがこのサイズ

『聖衣』をアメリカン・ビスタにトリミング

<マスキング・ビスタ方式(擬似ワイド/にせビスタ方式)>

 現在主流のビスタサイズは、35mmスタンダード・サイズのフィルムを使って、撮影時または上映時に天地(上下)にマスクをかけて、あくまで劇場公開を前提として初めから天地をカットすることを念頭に置いて1×1.66〜1×1.85のスクリーンサイズを得る方法です。純正のビスタビジョンとは区別するために“ビスタサイズ”と言っています。この方法は、1960年代に入ってフィルムの質が飛躍的に向上したことで、多く用いられるようになりました。1980年代に入り一般家庭にビデオが普及し始め、テレビで映画を観る機会が多くなると、撮影はスタンダードで行い、上映時にマスクをかけてビスタ映写する方法が主流となりました。これは、テレビ/ビデオ用マスターを作成する際に撮影画面のままで収録できるという利点があるからです(この上映時にマスクをかける方式を本サイトでは便宜的に“マスキング・ビスタ”方式と呼んでいます)。ただ、この方法でもあくまでも「劇場公開」を前提として天地をカットすることを念頭に置いて撮影しているため、スタンダード・サイズのままだとマイクなどのいわゆる“バレもの”が映り込んでいる場合があります。1960年代終わり頃の一時、MGM社はこの方式を“メトロスコープ”と呼んでいました。『シンシナティ・キッド』『黒いジャガー』『タイム・マシン』などがそうです。

撮影画面のスタンダード・サイズ 天地にマスクをかけたビスタ・サイズ

 それでは、“ビスタサイズ”と“ビスタビジョン”とはどう違うのか?ビスタビジョンとは「撮影・映写方式」(パラマウント社の発明)なのです。ビスタビジョンは現在ではほとんど使われてません(SFXの合成シーンに使われることはある)。ビスタビジョンで撮影されたサイズと同じサイズということで、ビスタサイズと言ってます。

ビスタビジョン


スコープサイズ(1×2.35)

『聖衣』オリジナル版スコープサイズ

 一般に“ワイドスクリーン”といえば、このスコープサイズを指すことが多いです。通称シネスコ(シネマスコープ)・サイズ。この言い方は、現在では一般的になっていますが、シネマスコープとは本来、20世紀FOXの撮影方式の商標(商品名)なので、厳密に言うと少しおかしいんです(理屈は、ウォークマンとは本来SONYの商品名なので、「パナソニック製のウォークマン」という使い方がおかしいのと同じこと)。

 1×2.35の比率を基準としますが、通常は1×2以上のアスペクト比を「スコープ・サイズ」と呼んでいます。このアスペクト比を得る方式には、シネマスコープ、パナビジョンテクニスコープスーパースコープフランスコープディアリスコープなど様々な方式がありますが(ワイドスクリーン一覧表参照)、現在ではパナビジョン社製のアナモフィック・レンズを用いるか、又はいわゆる“スーパー35方式”が多いです。

 スクリーンサイズという分類で言うとスコープサイズに入りますが、映写(上映)方式による分類もあります。シネラマディメンション15070mmなどです。

シネマスコープ
シネラマ
70mm


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